むかし買った費用が割高な投資信託は売却するべきなのか?

こんにちは、やすたろ🐢です。

 

むかし買った投資信託があるんですが、費用の安い投資信託へ入れ替えたほうがいいですか?

投資の勉強を始めて徐々に知識が増えてくると、むかし買った投資信託のチョイスが失敗だったことに気づき、売却を検討する人も多くいます。

実際に私のところにもそういう相談は多数寄せられます。

気持ち的には失敗したと思うファンドは早々に手放してスッキリしたいというのは理解できます。

しかし、

経済合理性を追求した場合、必ずしも売却してより費用が安いファンドに乗り換えることが正解とは限りません。

今回は、むかし買った費用が割高な投資信託の処分について、さまざまな場合に分けて解説していきます。

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目次

NISAで組み入れた場合

一般NISAでもつみたてNISAでも、広義のNISAのなかで積み立てた投資信託はよほどのことがない限り、売却しないほうがいいです。

なぜなら、売却しても非課税枠は回復しないから💡

詐欺レベルのぼったくりファンドでない限りは、少しくらい信託報酬が高くても非課税部分の影響のほうが大きくなります。

ただし、売却しないほうがいいってだけで、新規で積み立てる投資信託の変更はしたほうがいいですよ!

やすたろ

NISAで積み立てた投資信託は多少割高でも売却しない!

DCで組み入れた場合

一方で同じ税優遇口座でも、iDeCOや企業型DCで割高な投資信託を買ってたと気づいた場合は売却し、より魅力的な商品へ乗り換えるのがいいと思います。

DCの場合は、売却益がかかるわけでもないし、枠自体がなくなるわけでもないからです。

売買のタイミングの問題もあり、数日はノーポジの状態が続くこともありますが、長期での運用を見ているのであればそこは誤差の範囲だと思います。

たまにDCの売買は税金の影響がないからと相場のセンチメントに合わせて売買されるかたもいますが、その結果、ノーポジ期間が長くなってしまうため、頻繁な組み換えはおすすめはできません。

やすたろ

DCで割高な投資信託を保有していると気づいた場合は売却しちゃってOK

特定口座で組み入れた場合

特定口座で組み入れた場合は様々なパターンに分かれます。

合計の確定損益がほぼゼロになる場合

売却したい投資信託の他にも複数の投資信託を保有していて、利益が乗っている場合もあれば、損失がでている場合もある。

こういう時はチャンスです。

合計の確定損益がほぼゼロになるように調整して、割高だと思っている投資信託とほかの投資信託を合わせて売却してください。

売却により実現利益が発生すると税金の支払いが確定してしまい、長期での運用においては不利になります。また、実現損失も将来の支払わないといけない税金が増えることになります(長期運用前提のため、損失の繰延控除は考えない)。

もし確定損益がゼロで売り抜けられるのであれば、無駄なコストをほぼかけずに組み換えができるということです。

 

他は優良ファンドしか持っていないんだけど?

かまいません。

売ってすぐ買い戻せばいいのです!

やすたろ

合計の確定損益がほぼゼロにできる場合はチャンス!
ほぼ不利益なしで組み替えができます。

評価損が出ているファンドしか保有してない場合

手放したい投資信託も評価損がでている状態でかつ他に保有している投資信託がない、または評価益がでている投資信託がない場合、この状態は少し厄介です。

もし売却したい投資信託の購入額がそれほど大きくないのであれば、別途ほかの投資信託を積み立てていき、利益が出たところで損益を相殺しながら処分していくというのが、一番無駄がない方法かなとは思います。

安易に売却して損切りをしないようにして下さい!

評価益が出ているファンドしか保有してない場合

割高だと気づいたけど運よく利益が出ている。そして、ほかの投資信託も評価損を抱えているものはない。

今の相場環境を鑑みるとこのケースが一番多いかと思います。

相場は右肩上がりだとすると、評価損が出るまで待とうとしても、むしろ評価益がどんどんと溜まっていくという確率のほうが高いかと思います。

 

じゃあ、えいやと組み替えたほうがいいの?

いいえ、

少し待ってください!!

もしかしたらそのまま保有を継続したほうが良い場合もあります!

組み替えたほうがいいかどうかは含み益とリターンの改善幅で決まる

費用を抑えれてリターンが改善するのならすぐにでも組み替えたほうがパフォーマンスが良くなると思うかもしれませんがそうとも限りません。

組み替えることによって利益が確定し、税金が発生するためです。

特に含み益が多い場合はこの税金の影響が大きくなるため、多少の信託報酬の低下につられて組み換えを行ってしまうと逆に損する場合もあります。

【下図の前提】

  • 組み換え前のリターン7%
  • 組み換え後のリターン7.3%。つまり費用が0.30%ほど安くなった場合を想定
  • 含み益は元本の40%
  • 税率は20%

図のように含み益が大きい場合は、たとえ費用が0.30%ほど安くなったとしても、しばらくは均衡状態が続き、10年程度の運用を想定しているのであれば、組み替えるよりむしろそのまま保有する場合のほうが有利になります。

やすたろ

組み換えありとなしを比較した場合、下に凸の指数関数的な差が発生!

含み益とリターンの改善のマトリックス

 

損得が発生するといっても元本の0.1%程度であったら無視すれば良くない?

こういう意見もあると思いますが、私は知っていれば避けられる損は例え0.01%でも出したくないと思うのですがいかがでしょうか?

場合によってはもっと大きくなるケースも存在しますしね💡

ここまで読んでくださる読者は私と同じような感性を持っている人が多いと信じて、含み益とリターンの改善幅による組み換えが有利になるまでの必要投資年数のマトリックスをまとめてみました。

これをみると、含み益が5%程度の場合はたった0.1%しか改善しないとしても組み替えたほうがすぐに有利になる一方、含み益が40%と多く乗ってる場合は0.2%程度の改善じゃ、組み替えたほうが有利になるまでに27年も必要ということです。

ちなみに組み換え前のリターンを7%として計算していますが、リターンの期待値をもっと高くするとはさらに必要な年数は増加します。

やすたろ

もし、もっと正確に事案を相談したいというかたがいれば個別でご連絡ください😊

 

以上になります。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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