こんにちは、やすたろ🐢です。
これまで何度も口を酸っぱくしながら、「税金を繰り延べるために途中で売るな。長期で保有を継続しろ!」と言ってきましたがイマイチ影響の大きさが分からず、

相場の動きが怪しいから一旦利益確定!
こういうことを検討をした人もけっこう多いのではないでしょうか?
今回はこの長期保有によって税金を繰り延べることのメリットを定量化して説明していきます。



どうせ税金を払うことになるのだから今払うか、後で払うかの問題じゃないの?
こういう根っ子のところで引っ掛かってる人は以前に税金の影響についてもまとめてみましたので、こちらもご参照ください。


毎年売買 VS 長期保有
毎年売買した場合と長期保有を継続した場合、どちらも税引き前の年間リターンは7%、税率20%として100万円を30年間投資をした場合、毎年売買を繰り返す場合と30年売却せずに保有を続けた場合ではどれくらい差がつくのでしょうか?
結論はこちら💡


30年後にどちらも売却して利益を確定させたとすると、毎年売買を繰り返した場合は税引後で512.8万なのに対し、保有を継続した場合は629.0万とその差は100万以上にもなります!
どうです、けっこう大きくないですか??
同じ条件で金額ではなく、年利ベースで示したのがこちら。


売却すれば、どちらも利益の20%が税金で持っていかれるとしても、最後まで引っ張って払うほうが断然税金の影響は小さいということです。
30年間保有を続けた場合の年間リターンは6.3%、毎年売買した場合は5.6%と、なんと0.7%!も違うのです。
インデックス投資家なら信託報酬の0.1%の違いも意識していると思いますので、この0.7%というのがどれほど大きいかというのは理解できるかと思います!



税金の影響は投資期間が長くなればなるほど薄まっていきます!
逆に言うと、年間0.7%以上の超過利益を確保できるのであれば、タイミングを計りながら売買してもいいと思います!
しかし、信託報酬1%程度のアクティブファンドが費用の影響でインデックスファンドに勝てないという現実を考えると、30年にわたり、+0.7%以上のリターンを出すのは非常に困難だということが分かると思います。
むしろ、売買することでリスクを取ってない期間も伸びることから税金の影響を抜きにしてもリターンは悪化するというケースも少なくないはずです。
高配当 VS 無分配
高配当についても途中の売却と同じように長期で考えた場合はマイナスに働きます。
高配当といってもたった数%と思うかもしれませんが、その中身は利益で構成されており、配当額すべてに税金がかかるとすると影響は全然小さくないですよ!


さきほどと条件はほとんど同じです。
年間リターン7%を高配当のほうが配当で4%、価格上昇で3%、無分配は価格上昇で7%という内訳の差だけです。
こちらも30年後の金額を比較すると、無分配は先ほど同様629.0万で高配当は558.6万と、毎年売買を繰り返すよりかは影響は小さいですが、それでも70万以上の差になります。



こちらも思っていたより影響は大きいのではないでしょうか?
年利で表すとこんな感じ。


30年間のリターンをみると、無分配が6.3%に対し、高配当は5.9%となり、その差は0.4%です。
高配当株投資をやるならこのことを分かった上でやりましょう!
私は高配当株投資を否定するわけではありません。
「配当として受け取る金額が毎年増えていく」とか、「生活費を配当以内に抑える」など自分なりのモチベーション維持のために利用している人がいることも理解できるからです。
しかし、高配当株投資をしている投資家のなかに、税金上不利だということは知っていたけど、ここまで不利だと理解していた人はどれくらいいたでしょうか?
100万投資したら30年後に70万の差が発生するぐらいの差です。
決して小さくはないと思います。
それでも、自分のモチベーションを優先して高配当株投資をするというのであれば、それはそれでOKだと思います😊
でも、どちらがおすすめかと言われたら私は無分配のほうをおすすめします。
もし、取り崩しの段階だとしても必要な金額だけ売却すればいいのです。そのほうが税金的にも有利です。
売却の場合は上昇した割合にしか税金はかかりませんからね!



ちなみに高配当の投資信託の分配金を再投資で設定しても、再投資される分配金は税引後になるのでこの影響はもろに受けますよ!
以上になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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